問題解決事例 CASE 04 常設工事

ヤマハコミュニケーションプラザの一部空間を部分的にリニューアル！
来館者に楽しんでいただける展示要素を増やしたい！

ヤマハ発動機株式会社様

自社ショールームであるヤマハコミュニケーションプラザでは、創業から現在に至るまでの歴代車両の展示をベースに時代背景や当時の流行まで含めた総合展示を行っています。今回展示したい「動態保存業務」は一般の方はあまり目に触れることのないコンテンツ。誰もがワクワクできるような魅力的な演出空間にしたいと思いました。

制作物

ショールーム施工
ショップ

お客様の課題

空間全体の流れに違和感のない展示コーナーにしたい！

コミュニケーションプラザ全体の展示の流れに沿った上で、違和感なく動態保存業務を表現したいというご要望がありました。時間軸をベースに進む展示の流れに溶け込める空間コンセプトを設定することにしました。

ヤマハマニアをも唸らせるコーナーにしたい！

年間通して多くのお客様が訪れる当施設において「老若男女皆がワクワクできる！」「さらにヤマハのことを好きになっていただける！」ことを前提にしながら、ヤマハマニアをも唸らせる魅力溢れるコーナーづくりを目指しました。

「だれに、なにをどう伝えるか」をヒアリングで探り出す。

インタビュアー

プランニングにおいて苦労した点はどこでしょうか？
担当者

今回展示したい動態保存業務とは、歴代の市販車やレースにおいて優秀な成績を納めた競技車両などを常に動く状態で保存し後世に残す大切な業務です。バイクマニアの方は貴重な車両のレストア作業が見れること自体でワクワクできますが、老若男女皆が面白いと感じられる空間を成立させる為のアイデア出しに一番苦労しました。
インタビュアー

空間設計において注意したポイントはありますか？
担当者

動態保存に向けた整備作業もここで行うことになる為、細かなボルトを落下しても見つけやすいよう床は単色仕上げにしたり、耐油性の高いマテリアルを選定したり、整備台から工具箱への距離設定を短くしたり、ミニイベントにも対応できるよう前面ガラスは大きく解放できる建具にしたりと、機能面においても十分配慮した設計としました。

XCUBEによる解決

空間コンセプトは「現代に蘇る1980年代初頭のYSPショップ！」

バイク文化が盛り上がっていた1980年代初頭にはYSPと呼ばれるヤマハサーピスショップが全国各地に多くつくられ、バイクを購入したり、メンテナンスをお願いしたり、新しいバイク仲間との出会いの場だったりと、SNSがない時代においてバイクライフの拠点として大変親しまれていました。当時を知るベテランライダーにとっては青春時代を思い出す懐かしい店舗空間ですが、若者にとっては昭和レトロな雰囲気がとても新鮮に見えたりと、見る人によって様々な感じ方があるところがアイキャッチとして面白いと感じ、1980年代初頭のYSPショップの完全再現を思いつき空間コンセプトに設定しました。

クライアント様と一緒に細部までこだわり抜いた再現クオリティ！

地方に残っている当時のYSPショップに出向いて、外壁素材の形状やカラーの検証、各部の採寸を実施し忠実な再現にこだわりました。ショップ屋号の文字は現代のカッティング仕様ではなく、当時を知る看板職人にお願いして昔と同じ刷毛塗りで再現。凹凸のある外板面に違和感なく文字をフリーハンドで仕上げる技に皆で感動しました。クライアント様にも当時の販促看板で使用されていたカタカナ縦組みの古いロゴデータを探してご提供いただいたりと、同じ熱量で取り組めたことも印象に残った物件となりました。

当時のYSPショップ外観を完全再現
動態保存業務を目の前で見られる演出
整備環境としての機能にも配慮しました

結果

ヤマハファン拡大に貢献できる魅力的なリニューアルに！

創業当時の貴重な車両の組立工程など、普段は見られない動態保存業務を目の前で見ることができる大きな価値提供と、インパクトと話題性もあるYSPショップ完全再現の組み合わせは大変好評をいただきました。社会見学などで学生や若者なども多く来館される当施設ではSNSを通した二次拡散を促す映えスポットとしての機能も期待でき、ヤマハファンの拡大に貢献できる魅力的なリニューアルとなりました。